葬祭部門・葬儀施行スタッフ
木戸 一仁
身近な葬儀の経験と自分の想いがシンクロして
ー入社のきっかけー
前職では運輸会社で配車営業としてトラックと荷物の手配をする仕事をしていました。
当時はその業務内容が血の通った仕事と思えなかった為、今よりもウェットに富んだ仕事をしたいと考えるようになりました。そんな折、同居していた祖母が息を引き取り、葬儀に参列することになりました。その経験とその当時の心境が、葬祭業という職種への関心を高め、転職をするなら葬儀会社から探そうと考え、地元の葬儀会社ということもあり当社へ入社を希望しました。
スタッフ間の連携の難しさ
ー入社後ー
入社後半年間は、サブスタッフとして業務の全体(式場飾り、お客様案内、式執行、自宅への仮祭壇設置、電話対応等)を学びました。
その後、ホール担当者としての業務を覚え、独り立ちを見据えた指導を所属するホール館長から学びました。また、各病院や施設へのお迎えをするサブスタッフとして寝台車を運転しての出向業務を覚えていきました。
ー仕事をする上で感じた難しさー
病院や施設へのお迎え業務においては家族を亡くされた直後という心情に配慮しながらの移動・搬送というところに当初は難しさと不安を感じておりました。
またホールでの儀式立ち合い業務では、葬儀中の焼香案内、お別れ花のお手渡し、出棺時の立ち回りなどの重要な局面で担当者との連携を意識した上でのスムーズな式進行を完璧に行う、というところに当初は四苦八苦していたように思えます。
ご遺族の声・表情から伝わる想いを感じて
お通夜当日の朝に電話でのご挨拶から始まり、通夜・告別式と二日間を終えた後の自宅への仮祭壇設置後に頂く感謝のお声、安堵の表情、心から家族を送る事ができたというご遺族自身のお言葉、そうした情景の一つ一つと出会える事がこの仕事を行う上での幸せであり、やりがいであると感じます。
こうした情景をもう一度見ることができるよう、より一層の寄り添う努力を怠らず一件に向き合うということが現状の私のこだわりであり、これからの変わらず抱き続けなくてはならない抱負でもあると考えています。
1日のスケジュール
9:30 |
出社 |
11:00 |
告別式開式 |
12:00 |
出棺 |
|
祭壇撤去など片付け作業・次の通夜式準備 |
15:30 |
葬家見送り |
16:00 |
自宅届 |
17:00 |
終了報告書等作成 |
18:00 |
退勤 |
花祭壇の感動
当社の提供する商品において誇れる商品として私は花祭壇を挙げます。理由としては生のお花を用いて作られる純正の花祭壇は男女問わず参列された方々を感動させるからです。
伝統では葬儀の祭壇というと白木祭壇をイメージしますが、花祭壇には白木祭壇には無い花ならではの鮮やかさと、特有の香り、そして故人様の生前のイメージを花と色彩で表現できるという所も魅力であると思います。
こうした花祭壇を提供できるのは近隣の葬儀社を見ても東上セレモの大きなアピールポイントの一つではないかと思います。
特殊な環境だからこそ学べるもの
ー学生のみなさんへのメッセージー
これから先どういった職業を選ぶとしてもまずは自分が関心のある分野で探してみるというのが月並みな考えではありますが大事なのではないかと思います。その上で葬祭業という職種に関心が湧いたのであれば、たとえ葬儀の知識や経験がなくともまずは挑戦という気持ちで初めてみるのもいいのかもしれません。
これは実際に東上セレモに入社した後に先輩社員の方からかけて頂いた言葉ですが、この葬祭業という仕事は最初の一年二年では目は出ない。だからこそこれから時間をかけて一件一件に向き合い、学ばせていただくことが大事だ、という言葉でした。
こういった言葉は他の業種・職場でも、もしかしたら言えるのかも知れませんが、この言葉の裏には数えきれないほどの葬儀を行ってきた過去があり、またそれによる多くの葛藤があったのだと入社後三年目をじきに過ぎる今になってみてそう思います。こうした言葉を紡げる心情。葬儀という特殊な状況下で培われる対応力や人間力、そして命というものに日々接近することで育まれる感性、こうした経験は葬祭業という業種に飛び込むことで得られる何よりの糧になると思います。
自分が初めて就職する職場を選ぶ際、色々な決め方があると思いますが、もし入社前の私と同じくウェットに富んだ仕事に携わりたいと考えている人には葬祭業という業種が向いているのかもしれません。